2023年6月11

学力格差の拡大メカニズム

学力格差の拡大メカニズム
  • 『学力格差の拡大メカニズム: 格差是正に向けた教育実践のために』
  • 数実浩佑/著
  • 勁草書房
  • 2023/01/30
  • ISBN: 9784326251681

「子どもの貧困」という社会問題に関連して注目されるのが、子どもの家庭環境による学力格差である。本書は、いわゆる「マタイ効果」を援用しつつ、格差の拡大メカニズムを検討。学力の不平等が持続・拡大するメカニズムを実証的に明らかにする。さらには、公教育における学力格差、低学力の子どもが抱える困難を解決する方途を探る。

-- 学力格差の拡大メカニズム 数実 浩佑(著/文) - 勁草書房 | 版元ドットコム

グリーン経済学

グリーン経済学
  • 『グリーン経済学: つながってるけど、混み合いすぎで、対立ばかりの世界を解決する環境思考』
  • ウィリアム・ノードハウス/著、江口泰子/翻訳
  • みすず書房
  • 2023/01/18
  • ISBN: 9784622095712

環境思考で経済的効率性、持続可能性、政治、税制、倫理、金融といった現代社会のあらゆる側面を鳥瞰する。

-- グリーン経済学 ウィリアム・ノードハウス(著/文) - みすず書房 | 版元ドットコム

残留兵士の群像

残留兵士の群像
  • 『残留兵士の群像: 彼らの生きた戦後と祖国のまなざし』
  • 林英一/著
  • 新曜社
  • 2023/01/05
  • ISBN: 9784788517936

敗戦後、帰国せずにアジアの各戦地で生きることを選択した残留兵士たち。彼らはなぜ残留を決意し、どのような戦後を歩んだのか。そして、祖国の人々は、彼らをどう眼差してきたのか。聞き取りや文献、映像資料を駆使し、残留兵士の実像と表象に迫る。

-- 残留兵士の群像 林 英一(著) - 新曜社 | 版元ドットコム

旅行の世界史 人類はどのように旅をしてきたのか

旅行の世界史 人類はどのように旅をしてきたのか
  • 『旅行の世界史 人類はどのように旅をしてきたのか』
  • 森貴史/著
  • 星海社
  • 2023/01/26
  • ISBN: 9784065306406

人類は、旅によって未知の世界に触れることで発展してきた。はるか昔、アレクサンドロス大王の東方遠征は古代秩序を一変させ、大航海時代の冒険者たちは新大陸を発見して大陸間交易のパイオニアとなった。個人レベルでも聖地巡礼や遍歴修業、さらに近世の修学旅行というべきグランドツアーは旅行者の感受性や人格を豊かにしてきたことだろう。そして鉄道や自動車といった旅行のために用意されたテクノロジー、パックツアーやガイドブックといった旅行から派生したビジネスモデルも世界の風景を大きく変えてきた。本書は、紀元前から現代に至る旅行像の変遷を明らかにすることで、人類と世界の関わりを俯瞰する野心的試みである。

-- 旅行の世界史 人類はどのように旅をしてきたのか 森 貴史(著/文) - 星海社 | 版元ドットコム

ポピュリズムに揺れる欧州政党政治

ポピュリズムに揺れる欧州政党政治
  • 『ポピュリズムに揺れる欧州政党政治』
  • パスカル・ペリノー/著、中村雅治/翻訳
  • 白水社
  • 2023/01/19
  • ISBN: 9784560510568

ここ数十年、ポピュリズムという名の政治運動が、各国の選挙で注目を集めている。その思想の根本には民衆とエリートの対立という視点があり、それが現代の社会状況において新しい衣をまとって回帰している。その背景には、欧米における第二次大戦後の社会構造の変化――脱工業化社会の出現、グローバル化の進展、多国籍企業に代表されるいわば「匿名の」権力の拡大、新自由主義的EUの発展など――がある。こうした社会変化に適応できない民衆の不満・不安に答えたのがポピュリズムである。
著者パスカル・ペリノーは、政治学者でとりわけフランスの右派政党・国民戦線(FN)研究の第一人者である。長年所長を努めたパリ政治学院政治研究センターでは、大統領選挙、国民議会選挙、欧州議会選挙、地域圏議会選挙などの分析において中心的役割を果たしてきた。その著者が豊富な事例とともにポピュリズム現象を総括する。

-- ポピュリズムに揺れる欧州政党政治 パスカル・ペリノー(著/文) - 白水社 | 版元ドットコム

消費社会を問いなおす

消費社会を問いなおす
  • 『消費社会を問いなおす』
  • 貞包英之/著
  • 筑摩書房
  • 2023/01/07
  • ISBN: 9784480075338

平成のデフレ不況を乗り越えてもなお、消費社会は私たちの生活全体を覆い尽くしている。消費社会がもたらしたのは「豊かさ」ばかりでなく、深刻な格差や環境問題でもあった。一方で、消費社会はその根本において個人の自由かつ多様な生き方を実現し、今も多くの人々を魅了してやまない。大量消費の限界に向き合いつつ、消費社会が私たちにもたらした「自由」の意味をあらためて問いなおし、その可能性について、ベーシックインカムをはじめとする政策提言も視野に検討する。

-- 消費社会を問いなおす 貞包 英之(著/文) - 筑摩書房 | 版元ドットコム

記憶を語る,歴史を書く

記憶を語る,歴史を書く
  • 『記憶を語る,歴史を書く: オーラルヒストリーと社会調査』
  • 朴沙羅/著・文・その他
  • 有斐閣
  • 2023/03/20
  • ISBN: 9784641149434

市井の人の証言は,歴史的な資料(史料)としてどのような意味で信頼に足るのか。社会科学が各国・各領域で続けてきた諸論争をフォロー,膨大な学的蓄積と著者自身の実践を通してオーラルヒストリー/口述史を捉え直し,方法論として説明可能なかたちで位置づける。

-- 記憶を語る,歴史を書く 朴 沙羅(著・文・その他) - 有斐閣 | 版元ドットコム

自転車と女たちの世紀──革命は車輪に乗って

自転車と女たちの世紀──革命は車輪に乗って
  • 『自転車と女たちの世紀──革命は車輪に乗って』
  • ハナ・ロス/著、坂本麻里子/翻訳
  • Pヴァイン
  • 2023/01/20
  • ISBN: 9784910511382

ときは19世紀ヴィクトリア朝のイギリス、女が自由に移動することもズボンをはくこともまだタブーだった時代、しかし女性たちが自転車を漕ぎはじめる。煉瓦や卵を投げられても女性サイクリストの数は急増、そして新しい時代を切り拓くのだった。
アメリカのフェミニスト、スーザン・B・アンソニーは自転車を「自由の機械」と呼び、「世界の何よりも女性の解放に貢献した」と述べている。
本書は、いままで語られてこなかった「自転車と女たち」にまつわる長く感動的な実話集。それを支えた男たちの物語も忘れずに、著者は膨大な資料をもとにこの魅力的な歴史を語る。

-- 自転車と女たちの世紀──革命は車輪に乗って ハナ・ロス(著/文) - Pヴァイン | 版元ドットコム