2023年5月12

フェイク・スペクトラム

フェイク・スペクトラム
  • 『フェイク・スペクトラム: 文学における〈嘘〉の諸相』
  • 納富信留/編集、明星聖子/編集
  • 勉誠出版
  • 2023/01/31
  • ISBN: 9784585390152

嘘、偽り、騙し、騙り…
否定的な響きをもつこれらの言葉・現象を、私たちは真摯に考えてきたことがあっただろうか?
「嘘も方便」という表現からも捉えられるように、社会におけるこれらの行為は多義的な面を持ち合わせている。
そして、言葉のいとなみが広がる文学の世界には、「フェイクする存在」としての人間が活写されている。
中世から現代にいたる、洋の東西を越えた11の事例を考察することにより、「フェイク」という問題の多面性と本質を浮かび上がらせる画期的な書!

-- フェイク・スペクトラム 納富信留(編集) - 勉誠出版 | 版元ドットコム

10代から知っておきたい 女性を閉じこめる「ずるい言葉」

10代から知っておきたい 女性を閉じこめる「ずるい言葉」
  • 『10代から知っておきたい 女性を閉じこめる「ずるい言葉」』
  • 森山至貴/著
  • WAVE出版
  • 2023/01/19
  • ISBN: 9784866214436

性差別を無意識に受け入れてしまわない手がかりを社会学者が伝授!
「言わせない、言わない」。
すべての女性が自分らしく生きていくためのバイブル!

-- 10代から知っておきたい 女性を閉じこめる「ずるい言葉」 森山 至貴(著/文) - WAVE出版 | 版元ドットコム

〈マイノリティ〉の政策実現戦略

〈マイノリティ〉の政策実現戦略
  • 『〈マイノリティ〉の政策実現戦略: SNSと「同性パートナーシップ制度」』
  • 横尾俊成/著
  • 新曜社
  • 2023/01/24
  • ISBN: 9784788517967

当事者たちによるSNSでの意見表明がどのようにして、行政、一般の人々等を巻き込み、全国へと伝播し、同性パートナーシップ政策を成立させたのか。詳細な経緯記録とその分析をもとに、多数決により常に敗北するマイノリティの展望と希望に繋ぐ。

-- 〈マイノリティ〉の政策実現戦略 横尾 俊成(著) - 新曜社 | 版元ドットコム

ブラジルの社会思想

ブラジルの社会思想
  • 『ブラジルの社会思想: 人間性と共生の知を求めて』
  • 小池洋一、子安昭子、田村梨花/編
  • 現代企画室
  • 2023/01/25
  • ISBN: 9784773822120

文豪マシャード・ジ・アシスからルーラ大統領まで。
激動と困難の時代を生きぬき、脈々とつむがれてきたブラジル社会思想のエッセンスを集成。
暴力的な対立と分断の危機にさらされた社会に、南の世界が指し示す対話と共生のためのヒント。
ブラジルの社会的現実に対応して独自の思想を生み出してきた思想家・表現者たちを取り上げ、各章・コラムでその生涯と仕事を解説。

-- ブラジルの社会思想 小池洋一、子安昭子、田村梨花(編) - 現代企画室 | 版元ドットコム

人間性の進化的起源

人間性の進化的起源
  • 『人間性の進化的起源: なぜヒトだけが複雑な文化を創造できたのか』
  • ケヴィン・レイランド/著、豊川航/翻訳
  • 勁草書房
  • 2023/01/24
  • ISBN: 9784326103157

ダーウィンが『種の起源』の先に求めた、人間の心や文化の進化的起源。この進化生物学最大の難問を解く鍵は動物の模倣行動にあった。
ヒト以外の動物にも文化はある。だが宇宙ステーションを造ったのは人間だけ。ヒトの何が決定的に他の動物と違うのか。鍵は技術や知識の累積。魚を使う巧みな実験や、世界中の研究者による社会的学習戦略トーナメントで模倣行動の進化を探り、ニッチ構築で知られる著者が研究人生を賭した「文化と人間性の共進化」をスリリングに描く。

-- 人間性の進化的起源 ケヴィン・レイランド(著/文) - 勁草書房 | 版元ドットコム

クリエイティブであれ

クリエイティブであれ
  • 『クリエイティブであれ: 新しい文化産業とジェンダー』
  • アンジェラ・マクロビ―/著、田中東子/監修・翻訳、中條千晴/翻訳、竹﨑一真/翻訳、中村香住/翻訳
  • 花伝社
  • 2023/02/27
  • ISBN: 9784763420275

「クリエイティブであれ(ビー・クリエイティブ)」という呪縛が生み出す、現代の“終わりなき労働”とその構造──
「自由」や「自己実現」と巧みに結びついて若者を魅了するクリエイティブな世界。劣悪な労働環境を甘受し、マルチタスク化に対応する「新しいミドルクラスの女性」は、いかにして作り出されるのか?
クリエイティブ経済の絶頂期を、フェミニズムの視座から批判的に捉える。

-- クリエイティブであれ アンジェラ・マクロビ―(著/文) - 花伝社 | 版元ドットコム

涙の果て

涙の果て
  • 『涙の果て: 知られざる女性のハリウッド・メロドラマ』
  • スタンリー・カヴェル/著、中川雄一/翻訳
  • 春秋社
  • 2023/02/20
  • ISBN: 9784393324059

「私には映画が哲学のために創られたかのように見える」――独得のウィトゲンシュタイン解釈をベースに、精神分析を疑問の渦中に投じつつ、『ガス燈』『情熱の航路』など古典ハリウッド映画を論じ、現代における人間存在を探究するカヴェル映画論の頂点。

-- 涙の果て スタンリー・カヴェル(著/文) - 春秋社 | 版元ドットコム

ホワイト・フェミニズムを解体する

ホワイト・フェミニズムを解体する
  • 『ホワイト・フェミニズムを解体する: インターセクショナル・フェミニズムによる対抗史』
  • カイラ・シュラー/著、飯野由里子/監訳、川副智子/訳
  • 明石書店
  • 2023/01/19
  • ISBN: 9784750354835

中流以上の白人女性を主たる対象としたホワイト・フェミニズムの陰で、有色人種やトランスジェンダーなどのインターセクショナル・フェミニストが既存の社会構造に連帯して立ち向かうことを提唱してきた。本書では、両者の議論を取り上げてフェミニズムの思想史を捉え直す。

-- ホワイト・フェミニズムを解体する カイラ・シュラー(著) - 明石書店 | 版元ドットコム

消費と労働の文化社会学

消費と労働の文化社会学
  • 『消費と労働の文化社会学: やりがい搾取以降の「批判」を考える』
  • 永田大輔/編集、松永伸太朗/編集、中村香住/編集
  • ナカニシヤ出版
  • 2023/01/20
  • ISBN: 9784779516900

私たちはどのように文化を消費し、どのように生み出しているのか。
労働の変化を問い直しながら、様々な現代の消費文化と関わる労働を描きだし、外在的な批判を超える多様な「批判」のあり方を考える。

-- 消費と労働の文化社会学 永田 大輔(編集) - ナカニシヤ出版 | 版元ドットコム

レイシャル・キャピタリズムを再考する

レイシャル・キャピタリズムを再考する
  • 『レイシャル・キャピタリズムを再考する: 再生産と生存に関する諸問題』
  • ガルギ・バタチャーリャ/著、稲垣健志/訳、小笠原博毅/文
  • 人文書院
  • 2023/01/31
  • ISBN: 9784409041208

人種資本主義(レイシャル・キャピタリズム)とは何か
大西洋奴隷貿易と奴隷制、植民地主義はいかに資本主義の土台となったのか――ブラック・マルクシズム、ジェンダー、エコロジーの視座を取り入れ、不均衡な経済発展、環境問題、国境化、再生産労働の現場等、数々の事例を分析。浮かび上がるのは、現代の世界システムを分析するうえで最も重要な概念、「レイシャル・キャピタリズム」の輪郭である。
多様なマーケティングに消費者として巻き込まれつつ、私たちはなにに加担しているのか。なぜ一部の人間だけが犠牲になるようなレイシズムがいまなお蔓延っているのか。レイシズムの謎を解く鍵は人間本性ではなく資本主義にあることを喝破する、理論の書。

-- レイシャル・キャピタリズムを再考する ガルギ・バタチャーリャ(著) - 人文書院 | 版元ドットコム

『啓蒙の弁証法』を読む

『啓蒙の弁証法』を読む
  • 『『啓蒙の弁証法』を読む』
  • 上野成利/著、高幣秀知/著、細見和之/著
  • 岩波書店
  • 2023/01/19
  • ISBN: 9784000615785

なぜ人類は、真に人間的な状態に踏み入っていく代わりに、一種の新しい野蛮状態へ落ち込んでいくのか――。難解なことで知られるホルクハイマーとアドルノの代表作『啓蒙の弁証法』。この書物で展開される複雑に入り組んだ「理性の自己批判」の理路を余すところなく読み解き、その前史、フランス現代思想、アメリカ批判理論との関係をも踏まえて全体像を解明する。

-- 『啓蒙の弁証法』を読む 上野 成利(著/文) - 岩波書店 | 版元ドットコム