フェミニズム9

学ぶことは、とびこえること

  • 『学ぶことは、とびこえること : 自由のためのフェミニズム教育』
  • ベル・フックス 著、里見実 監訳、朴和美, 堀田碧, 吉原令子 訳
  • 筑摩書房
  • 2023.5
  • ISBN: 9784480511706
  • ちくま学芸文庫 ; フ50-1
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年11月2日取得)

肌の色、ジェンダー、階級といった差異を前にして、すべての人に開かれた「学びの共同体」をつくることはできるか。まず自分自身を批判的にみつめ、変えるための教育はいかにして可能か。ブラック・フェミニストの大学教師であるベル・フックスが自らの経験をもとに、学生と教師の双方に語りかける。教室での性差別や人種差別にどう対処するか、異なる経験をいかに語り合うか、学ぶことの歓びと不安…。フレイレの批判的教育学やフェミニズムの教育思想、黒人教師の教育実践を導きに語る本書は、様々な境界を越え出る「自由の実践としての教育」のためのヒントに満ちている。

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アンカット・ファンク

  • 『アンカット・ファンク : 人種とフェミニズムをめぐる対話』
  • ベル・フックス, スチュアート・ホール 著、吉田裕 訳
  • 人文書院
  • 2023.4
  • ISBN: 9784409031223
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年10月19日取得)

カルチュラル・スタディーズとフェミニズムの出会い。ふたりの思想家がポール・ギルロイの仲介のもと1996年のロンドンで対話した。フェミニズムとカルチュラル・スタディーズそれぞれの隆盛を担い、世界的知識人となったベル・フックスとスチュアート・ホール。ともに黒人のアカデミシャンでありながら、来歴と経験を大きく異にし世代も違う男女は、深く共感しながらも時に鋭く言葉を交わす。ジェンダー、人種、家父長制、アイデンティティ・ポリティクスなど、20世紀後半の社会状況を踏まえた議論の数々と、それらに自らの人生を重ねた繊細な語りは、四半世紀の時を超えて新鮮な発見とアクチュアリティをもたらす。

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1980年、女たちは「自分」を語りはじめた

1980年、女たちは「自分」を語りはじめた フェミニストカウンセリングが拓いた道
  • 『1980年、女たちは「自分」を語りはじめた : フェミニストカウンセリングが拓いた道』
  • 河野貴代美 著
  • 幻冬舎
  • 2023.3
  • ISBN: 9784344040830
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年4月10日取得)

母、妻としての役割しか求められない女性たちの心理的虚しさは、贅沢な悩みとして取りあってもらえず、夫からの暴力は夫婦間の問題として軽く扱われていた。セクハラという言葉はなく、痴漢は女性に隙があったと責任を転嫁された。1980年とはそんな時代だ。フェミニストカウンセリングは、「苦しいのは、あなたが悪いのではない」と女性たちに「語り」を促し、社会の変化を後押ししてきた。女性たちが語り、聞いてもらえるカウンセリング・ルームをはじめて作った創始者によるエンパワーメントの歴史。

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「母になること」の社会学

「母になること」の社会学
  • 『「母になること」の社会学 : 子育てのはじまりはフェミニズムの終わりか』
  • 村田泰子 著
  • 昭和堂
  • 2023.3
  • ISBN: 9784812222126
  • 関西学院大学研究叢書 ; 第252編
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年2月24日取得)

女性は子どもを産んだら、子ども中心に生きる存在になるの?母性信仰や三歳児神話など、「子育て母親がするもの」という世間からの圧力を感じながら、保育所に子どもを預ける女性たち。彼女たちは託児実践をつうじて、何を受け入れ、何に挑んでいたのだろうか?母親、保育施設スタッフの両者の聞き取り調査を通して、フェミニズムの視点から捉える。

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認識的不正義

認識的不正義
  • 『認識的不正義 : 権力は知ることの倫理にどのようにかかわるのか』
  • ミランダ・フリッカー 著、佐藤邦政 監訳、飯塚理恵 訳
  • 勁草書房
  • 2023.2
  • ISBN: 9784326103188
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年9月1日取得)

知識を伝達し経験を意味づける認識実践が、偏見によって歪められる不正義を理論的に析出。認識論、倫理学、フェミニスト哲学を横断する思索によって哲学に新たな局面を開いた画期的名著、待望の邦訳!

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ホワイト・フェミニズムを解体する

ホワイト・フェミニズムを解体する
  • 『ホワイト・フェミニズムを解体する : インターセクショナル・フェミニズムによる対抗史』
  • カイラ・シュラー 著、飯野由里子 監訳、川副智子 訳
  • 明石書店
  • 2023.1
  • ISBN: 9784750354835
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年10月8日取得)

必要なのは、「包摂」や「多様性」による改修ではなく、解体だ。白人女性の利益のためにマイノリティを抑圧し、差別構造を利用してきたホワイト・フェミニズムと、それに対抗し、黒人、先住民、クィア、トランスジェンダーなどのマイノリティ女性たちが実践してきたインターセクショナル・フェミニズムの歴史を活写する。

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分析フェミニズム基本論文集

分析フェミニズム基本論文集
  • 『分析フェミニズム基本論文集』
  • サリー・ハスランガー [ほか] [著]、木下頌子, 渡辺一暁, 飯塚理恵, 小草泰 編訳
  • 慶應義塾大学出版会
  • 2022.11
  • ISBN: 9784766428551
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年10月18日取得)

本書は、近年盛り上がりを見せる「分析フェミニズム」の重要な論文を紹介する。分析フェミニズムは、英米系の分析哲学と呼ばれる潮流のなかでフェミニズムに関わるさまざまな問いに取り組む分野である。たとえば、「女性」概念をどう定義すべきか、性的なモノ扱いとはどういうことか、マイノリティの声はどのように封じられるのか、トランスジェンダーの人々を抑圧するレトリックの根底にあるものは何か、といった問いが分析哲学の手法を用いて論じられている。本書では、形而上学、認識論、倫理学の主要なトピックから、代表的な論文8本を選定。いずれも海外のフェミニズム哲学の授業で頻繁に講読されている必読論文である。

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フェミニズムとレジリエンスの政治

フェミニズムとレジリエンスの政治
  • 『フェミニズムとレジリエンスの政治 : ジェンダー、メディア、そして福祉の終焉』
  • アンジェラ・マクロビー 著、田中東子, 河野真太郎 訳
  • 青土社
  • 2022.9
  • ISBN: 9784791774913
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年8月19日取得)

「仕事も家庭もあきらめないで、すべてを手に入れましょう」「欠点を受け容れ、粘り強く立ち直りましょう」「福祉に頼るのはだらしなさの証拠です」「あんなふうになりたくないでしょう?」-映画、雑誌、テレビにSNSと、至るところから絶え間なく響く呼びかけに駆り立てられ、あるいは抑えつけられる女性たちの生。苛烈な「自己責任」の時代を生きる女性たちに課された幾重もの抑圧をさまざまな文化事象の分析を通じて鋭く抉り出す。一九九〇年代以後のフェミニズム理論を牽引してきた著者の到達点にして、待望の初邦訳書。

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