言語7

ことばの教育

ことばの教育
  • 『ことばの教育 : 日本語で読み、書き、考える』
  • 紅野謙介 著
  • 青土社
  • 2023.3
  • ISBN: 9784791775361
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年1月8日取得)

国語からみた「ことば」の現在地。教育改革は暴走する。「教科日本語」の出現、新学習指導要領や共通テストの導入、「論理国語」と「文学国語」という分断、学校現場の疲弊…現場に立つ文学者が描く教育における「ことば」の危機。「ことば」に関心を寄せるすべてのひとへ。

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日本語からの哲学

日本語からの哲学
  • 『日本語からの哲学: なぜ〈です・ます〉で論文を書いてはならないのか?』
  • 平尾昌宏/著
  • シリーズ: 犀の教室
  • 晶文社
  • 2022/09/27
  • ISBN: 9784794973276

〈です・ます〉体で書き上げた論文が却下された著者が抱いた疑問。「なぜ〈です・ます〉で論文を書いてはならないのか?」
〈である〉と〈です・ます〉、二つの文末辞の違いを掘り下げていった末にたどり着いたのは、全く異なった二つの世界像=哲学原理だった。
国語学、日本語学の成果をふまえ、日本語で哲学することの可能性を追求した画期的な論考。〈である〉と〈です・ます〉それぞれが表す哲学原理とは? 愛、正義、ケアの概念は〈である〉で語るべきか、それとも〈です・ます〉で語るべきか? 世界には〈です・ます〉でしか描けないものがある。スケールの大きな思考実験にして、唯一無二の哲学入門。

-- 日本語からの哲学 平尾昌宏(著/文) - 晶文社 | 版元ドットコム

読むことのアレゴリー

読むことのアレゴリー
  • 『読むことのアレゴリー』
  • ポール・ド・マン/著、土田知則/翻訳
  • 講談社
  • 2022/12/15
  • ISBN: 9784065302279

批評界に大きな衝撃を与えるとともに、文学批評はもちろん、哲学・思想の領域にも深い影響を与えた巨人ポール・ド・マン(1919-83年)。ド・マンを領袖とする「イェール学派」は、第一世代に属するハロルド・ブルーム、ジェフリー・H・ハートマン、J・ヒリス・ミラー、第二世代に属するバーバラ・ジョンソン、ショシャナ・フェルマンの名とともに無数の輝かしい成果をあげてきた。その原点に位置するのが本書『読むことのアレゴリー』(1979年)であり、そこで全面的に展開されたド・マンの「脱構築批評」は文字どおり世界を震撼させた。
本書の一貫した主題は、言語の「比喩性」の観点から「読むこと」の本質を考察することにある。テクストに普遍的=不変的な意味を見出そうとする「字義性」に基づく発想をド・マンは虚妄として暴き出す。その帰結として高らかに宣言されるのが、言語はすべて比喩的である、というテーゼにほかならなかった。つまり、言語は絶えず自身とずれていく。それゆえ、語りは決定的な終結を迎えることに必ず失敗し、コミュニケーションはディスコミュニケーションとなる。例えば、アメリカのテレビドラマ『All in the Family』の一話で靴紐の結び方を聞かれた男が口にする「What’s the difference?」という言葉に見られるように、言語は常に「字義どおりの意味(literal meaning)」と「比喩的な意味(figurative meaning)」のあいだで宙吊りになり、意味の決定不可能性に直面するわけである。本書は、このことをルソー、ニーチェ、リルケ、プルーストにも見出される本質的な特性として示し、それらのテクストがみずからを脱構築し、さまざまな内部矛盾を遂行してしまうさまを鮮やかに浮かび上がらせる。
ド・マンの主著にして現代批評理論・現代思想の領域に聳え立つ一大金字塔──その定評ある明快な日本語訳を文庫版で手にできる快楽がここに生まれた。

-- 読むことのアレゴリー ポール・ド・マン(著/文) - 講談社 | 版元ドットコム

言語進化学の未来を共創する 岡ノ谷 一夫(編集) - ひつじ書房 | 版元ドットコム

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784823411618

階層性と意図共有を言語進化の2つの柱として、言語学および脳科学・生物学など各関連分野から未来の言語進化学への提言を行う。本書は、文科省新学術領域研究『共創言語進化』を進める中で組織された「若手の会」メンバーにより企画され、若手による意欲的な論考12編と、領域計画班代表5名によるコメント論文、そして自由闊達な座談会からなる。2022年9月に金沢で開催の国際学会『言語進化合同会議』(JCoLE)開催記念出版。

岡ノ谷一夫/藤田耕司(編)。

言語はこうして生まれる モーテン・H・クリスチャンセン(著/文) - 新潮社 | 版元ドットコム

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784105073114

言葉は、今ここで発明されている。認知科学が明かす、まったく新しい言語の姿。相手に何かを伝えるため、人間は即興で言葉を生みだす。それは互いにヒントを与えあうジェスチャーゲーム(言葉当て遊び)のようなものだ。ゲームが繰り返されるたびに、言葉は単純化され、様式化され、やがて言語の体系が生まれる。神経科学や認知心理学などの知見と30年におよぶ共同研究から導きだされた最新の言語論。

モーテン・H・クリスチャンセン/ニック・チェイター(著)、塩原通緒(翻訳)。

翻訳とはなにか

翻訳とはなにか
  • 『翻訳とはなにか : 記号論と翻訳論の地平-あるいは、世界を多様化する変換過程について』
  • 小山亘 編著、浅井優一 編
  • 三元社
  • 2022.9
  • ISBN: 9784883035533
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年8月22日取得)

翻訳とは、ある言語で言われたことを別の言語で言い換える、ただ、それだけのことなのか。近現代の翻訳を問い直し、その背後にナショナリズム、言語純粋主義、標準語中心主義などのイデオロギーを見出すことにより、方言、語用、相互行為などを含む、社会文化的なコミュニケーションの地平で翻訳ー言語間翻訳、言語内翻訳、そして記号間翻訳ーその全体を捉える枠組みを提示する。すなわち、本書は、翻訳を、社会文化空間の中で生起するコミュニケーションという出来事と、その連鎖が織り出す記号過程として描くことをとおして、今日の翻訳および現代翻訳研究の全体像を解き明かすものである。

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