日本人無宗教説

  • 『日本人無宗教説 : その歴史から見えるもの』
  • 藤原聖子 編著
  • 筑摩書房
  • 2023.5
  • ISBN: 9784480017734
  • 筑摩選書 ; 0255
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年6月20日取得)

「日本人は無宗教だ」とする言説は明治初期から、しかもreligionの訳語としての「宗教」という言葉が定着する前から存在していた。「日本人は無宗教だから、大切な○○が欠けている」という“欠落説”が主だったのが、一九六〇年代になると「日本人は実は無宗教ではない」「無宗教だと思っていたものは“日本教”のことだった」「自然と共生する独自の宗教伝統があるのだ」との説が拡大。言説分析の手法により、宗教をめぐる日本人のアイデンティティ意識の変遷を解明する、裏側から見た近現代宗教史。

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弱者に仕掛けた戦争

  • 『弱者に仕掛けた戦争 : アメリカ優生学運動の歴史』
  • エドウィン・ブラック 著、貴堂嘉之 監訳、西川美樹 訳
  • 人文書院
  • 2022.4
  • ISBN: 9784409510926
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年6月19日取得)

アメリカ優生学運動が仕掛けた人種改良・人間改良の全貌。ナチのホロコーストで膨大な数の人びとの生命を奪った優生思想は、アメリカにおいていかに暴走を始めたのか。背景には、「超越人種」の存在を信じ、地道に教えを説き奔走する科学者たち、そして彼らに莫大な資金を投資する財団や研究所があった。診療記録から書簡まで、厖大な資料をもとに当時の人びとの声を甦らせ、現代社会にも根深く息を潜める優生学の拡大をつぶさに追う渾身の書。

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江戸時代の貸本屋

  • 『江戸時代の貸本屋 : 庶民の読書熱、馬琴の創作を支えた書物流通の拠点』
  • 長友千代治 著
  • 勉誠社
  • 2023.5
  • ISBN: 9784585390299
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年6月19日取得)

江戸時代には書物を読むことのできる人びとが庶民にまで広がった。その読書熱を支えた書物流通の拠点が貸本屋である。読者の興味をそそり、見たことのない世界や名所旧跡へ連れ出す書物、隠された秘密や真相を解き明かす書物、便利性に満ちた生活実用書ーこれらをすぐに調えて手元に届けるのが貸本屋であった。また、読書熱の高まり、さまざまなジャンルにわたる出版文化の広がりは、近世における創作の場においても、大きな影響を与えた。特にその浩瀚な知識を自らの作品に注ぎ込んできた近世を代表する作家・曲亭馬琴の日記には、近世知識人と書物の関係をまざまざと伝える、特筆すべき内容がふんだんに含まれている。長年にわたり諸資料を博捜してきた筆者が、江戸時代の貸本屋の展開、そして、書物と人びととのかかわりの諸相を描き出す書籍文化史論。

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生き延びるための地理学

  • 『生き延びるための地理学 : 東日本大震災被災地で考えたこと』
  • 溝口常俊 著
  • 風媒社
  • 2023.5
  • ISBN: 9784833131872
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年6月19日取得)

「想定外」で済ませていいのか。地理学に何ができるのか。被災地で積み重なってきた津波の記憶をひもときつつ、生き延びるための災害対策として、半地下シェルター「やどかりプラン」を提言する地理学者の思考の軌跡。

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大東亜共栄圏のクールジャパン

  • 『大東亜共栄圏のクールジャパン : 「協働」する文化工作』
  • 大塚英志 著
  • 集英社
  • 2022.3
  • ISBN: 9784087212075
  • 集英社新書 ; 1107
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年6月13日取得)

「クールジャパン」に象徴される、各国が競い合うようにおこなっている文化輸出政策。保守政治家の支持基盤になっている陰謀論者。政党がメディアや支持者を動員しておこなうSNS工作。これらの起源は戦時下、大政翼賛会がまんがや映画、小説、アニメを用いておこなったアジアの国々への国家喧伝に見出せる。宣伝物として利用される作品を創作者たちが積極的に創り、読者や受け手を戦争に動員する。その計画の内実と、大東亜共栄圏の形成のために遂行された、官民協働の文化工作の全貌を詳らかにしていく。

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日本の人種主義

  • 『日本の人種主義 : トランスナショナルな視点からの入門書』
  • 河合優子 著
  • 青弓社
  • 2023.4
  • ISBN: 9784787235190
  • 青弓社ライブラリー ; 108
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年6月13日取得)

海外や日本の人種主義の歴史的な展開を追い、差別や偏見、ステレオタイプ、アイデンティティなどの視点から、私たちの日常に潜む人種主義を浮き彫りにする。国際的・領域横断的に蓄積されてきた人種主義に関する議論をまとめる概説書。

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真理・政治・道徳

  • 『真理・政治・道徳 : プラグマティズムと熟議』
  • シェリル・ミサック 著、加藤隆文, 嘉目道人, 谷川嘉浩 訳
  • 名古屋大学出版会
  • 2023.5
  • ISBN: 9784815811228
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年6月12日取得)

価値の多元化が進むなか、リベラルな民主主義は相対主義や排外主義に抗して自らを正当化できるのか。疑いの目で見られがちな真理概念を、C・Sパースに依拠しながら政治と道徳の世界に呼び戻し、真理探究者の共同体としての社会と、そこで経験や熟議が持つ意義を描き直した、私たちがいま必要とする一冊。

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性差別の損失

  • 『性差別の損失 : なぜ経済は男性に支配され、女性は排除されるのか』
  • リンダ・スコット 著、月谷真紀 訳
  • 柏書房
  • 2023.5
  • ISBN: 9784760155132
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年6月12日取得)

なぜワーキング・プアが起こるのか。出産をあきらめる本当の理由。女性を昇進させない圧力の存在。男性の連帯が女性を阻んでいる。

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教室を生きのびる政治学

  • 『教室を生きのびる政治学』
  • 岡田憲治 著
  • 晶文社
  • 2023.4
  • ISBN: 9784794973597
  • 犀の教室Liberal Arts Lab
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年6月11日取得)

学校生活のモヤモヤを政治学から見てみると、私たちはとっくに政治に巻き込まれていた!自治:女子の靴下だけ黒限定のトンデモ校則。議会:かみ合わなくてイライラがつのる学級会。多数決:むりやり感あふれる過半数ルール。公平:不登校を「ズルい」と思ってしまう気持ち。支持:意見を言えない人はどうする?問題。心をザワつかせる不平等も、友だち関係のうっとうしさも、孤立したくない不安も…教室で起きるゴタゴタには、政治学の知恵が役に立つ!学校エピソードから人びとのうごめきを読みといて、社会生活をくぐりぬけていこう。人が、社会が、政治が、もっとくっきり見えてくる。

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ロックの正体

  • 『ロックの正体 : 歌と殺戮のサピエンス全史』
  • 樫原辰郎 著
  • 晶文社
  • 2023.4
  • ISBN: 9784794973566
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年6月11日取得)

ロックとはなんだったのか?進化心理学、認知科学、神経科学、人類学、霊長類学、自然主義哲学、二重過程理論、処刑理論、生物学的市場仮説、お婆ちゃん仮説etc.-最新のサイエンスと歴史知識を駆使してロック文化を多角的に考察する。情熱的に語られがちなロックを、冷静に、理性的に、縁側で渋茶をすするお爺さんのように語る、ポップカルチャーの哲学、好評連載「ロックの正体」(晶文社スクラップブック)を完全書籍化。

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