政治51

ポピュリズムに揺れる欧州政党政治

ポピュリズムに揺れる欧州政党政治
  • 『ポピュリズムに揺れる欧州政党政治』
  • パスカル・ペリノー/著、中村雅治/翻訳
  • 白水社
  • 2023/01/19
  • ISBN: 9784560510568

ここ数十年、ポピュリズムという名の政治運動が、各国の選挙で注目を集めている。その思想の根本には民衆とエリートの対立という視点があり、それが現代の社会状況において新しい衣をまとって回帰している。その背景には、欧米における第二次大戦後の社会構造の変化――脱工業化社会の出現、グローバル化の進展、多国籍企業に代表されるいわば「匿名の」権力の拡大、新自由主義的EUの発展など――がある。こうした社会変化に適応できない民衆の不満・不安に答えたのがポピュリズムである。
著者パスカル・ペリノーは、政治学者でとりわけフランスの右派政党・国民戦線(FN)研究の第一人者である。長年所長を努めたパリ政治学院政治研究センターでは、大統領選挙、国民議会選挙、欧州議会選挙、地域圏議会選挙などの分析において中心的役割を果たしてきた。その著者が豊富な事例とともにポピュリズム現象を総括する。

-- ポピュリズムに揺れる欧州政党政治 パスカル・ペリノー(著/文) - 白水社 | 版元ドットコム

明治維新と〈公議〉

明治維新と〈公議〉 議会・多数決・一致
  • 『明治維新と〈公議〉: 議会・多数決・一致』
  • 伊故海貴則/著
  • 吉川弘文館
  • 2022/12/21
  • ISBN: 9784642039208

明治維新という社会変革を画期として、政治的な合意システムが「全会一致」から一人一票の「多数決」へと移行していく。近代の議会制度が導入された地域社会のなかで「公議」概念はどのように変容し、制度として定着していったのか。静岡県各地の事例を丹念に調査・検討し、〈合意形成のあり方の変容〉という切り口からその実態に迫る注目の一冊。

-- 明治維新と〈公議〉 伊故海 貴則(著/文) - 吉川弘文館 | 版元ドットコム

国家主導資本主義の経済学

国家主導資本主義の経済学
  • 『国家主導資本主義の経済学: 国家は資本主義を救えるのか?』
  • 溝端佐登史/著・編集
  • 文眞堂
  • 2022/12/28
  • ISBN: 9784830952074

21世紀に顕著な姿を世界に露わにした国家主導資本主義。本書は、旧ソ連、中国、ドイツ、中東欧を対象としつつ、国家主導性がどのように制度構築・編成され、世界経済にどのように影響しているのかを経済システムの内部から明らかにする。国家が混迷する資本主義を救い出すことができるのかを問う、比較経済学の最新研究成果。

-- 国家主導資本主義の経済学 溝端 佐登史(著/文 | 編集) - 文眞堂 | 版元ドットコム

システム・エラー社会

システム・エラー社会
  • 『システム・エラー社会: 「最適化」至上主義の罠』
  • ロブ・ライヒ/著、メラン・サハミ/著、ジェレミー・M・ワインスタイン/著、小坂恵理/翻訳
  • NHK出版
  • 2022/12/26
  • ISBN: 9784140819272

巨大テック企業のイノベーションが民主主義を壊す! スタンフォード大学からの警鐘
巨大テック企業やIT技術者を動かす根本原理である「最適化」は、イノベーションを支える思想である。しかし、「最適化」そのものが目的となるとき、それは公平・プライバシー・個人の幸福の追求といった価値を破壊することになる――。コンピュータサイエンスのイノベーションを象徴する地・シリコンバレーに多数の人材を送り出すスタンフォード大学は、卒業生や先端IT技術者に見られる過度の技術偏重に危機感を抱き、コンピュータ工学における倫理教育プログラムを刷新した。その動きを主導するの三人の教授による、人類の繁栄と個人の幸福を両立させる方法を模索する一冊!

-- システム・エラー社会 ロブ・ライヒ(著/文) - NHK出版 | 版元ドットコム

右翼ポピュリズムのディスコース【第2版】

右翼ポピュリズムのディスコース【第2版】
  • 『右翼ポピュリズムのディスコース【第2版】: 恐怖をあおる政治を暴く』
  • ルート・ヴォダック/著、石部尚登/訳
  • 明石書店
  • 2023/01/13
  • ISBN: 9784750355153

ナショナリズム、外国人排斥、人種差別、性差別、反ユダヤ主義、イスラム嫌悪など、極右ポピュリストが煽動する政治的言説やレトリックを体系的かつ批判的に分析することで、右翼勢力が台頭するメカニズムを明らかにし、それに対して何ができるかを問いかける。

-- 右翼ポピュリズムのディスコース【第2版】 ルート・ヴォダック(著) - 明石書店 | 版元ドットコム

サイバネティックスの革命家たち エデン・メディーナ(著/文) - 青土社 | 版元ドットコム

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784791775125

テクノロジーは社会主義の夢を描けたのか? 1970年代前半、民主的選挙によって選ばれたチリの社会主義政権は、サイバネティックスを使って国家経済を統制するという未知の挑戦に乗り出した。チリ独自の社会主義という政治的な理想と、「サイバーシン計画」という技術革新とが交差するところに、いったい何が生じたのか。そして、米国の「見えざる封鎖」の中、どのような運命を辿ったのか。関係資料や関係者への聞き取り調査から、歴史の裏側で進行したテクノロジーの試みの全貌を引き出し、数々の学術賞を受賞した圧倒的労作。

エデン・メディーナ(著)、大黒岳彦(訳)。

首都、東京の都市政策とソーシャル・キャピタル 戸川 和成(著/文) - 晃洋書房 | 版元ドットコム

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784771036925

「世界の学界に貢献する、精緻な実証的データに基づく力作である」辻中 豊 氏

「ソーシャル・キャピタルが都市政策のパフォーマンスを改善する ことを立証し、これまでの定説を覆す注目すべき論稿」稲葉陽二 氏

大規模調査データと多様な分析手法を駆使して、これまでのソーシャル・キャピタルとローカル・ガバナンス研究に欠けていた、体系的な理論的実証分析を提示する画期的研究。

戸川和成(著)。

領域を超えない民主主義 砂原 庸介(著/文) - 東京大学出版会 | 版元ドットコム

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784130301879

地方政府は広がる都市の問題を解決できるのか。住民投票は地方の究極の民主主義なのか。日本の地方政治が抱える構造的問題を抉り出し、解決の糸口まで示唆する。サントリー学芸賞・大佛次郎論壇賞を受賞した注目の研究者による鋭利な地方政治論。

砂原庸介(著)。

傷つきやすいアメリカの大学生たち ジョナサン・ハイト(著/文) - 草思社 | 版元ドットコム

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784794226150

立場の異なる論者の講演に対し、破壊と暴力をともなう激しい妨害を行う学生たち。教員の発言の言葉尻を捉えて糾弾し、辞任を求める激しいデモを展開。 さらには教授や学部長、学長までを軟禁し、暴言を浴びせる――。

アメリカの大学で吹き荒れるこれら異常事態の嵐は、Z世代の入学とともに始まった。彼らはなぜ、そのような暴挙を振るうのか? 言論の自由・学問の自由を揺るがす現象の実態と背景、さらには対策までを示して高く評価された全米ベストセラーがついに邦訳。キャンセルカルチャー、ポリティカル・コレクトネス(ポリコレ)問題を知るための必読書。

ジョナサン・ハイト/グレッグ・ルキアノフ(著)、西川由紀子(翻訳)。

政治的身体とその〈残りもの〉 ジャコブ・ロゴザンスキー(著) - 法政大学出版局 | 版元ドットコム

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784588011511

国家を含むすべての共同体が、なぜ、そして、どのように自らを人間の身体として形象化するのか。さらには、なぜ、自らの内部にホモ・サケル、不可触賤民、部落民、「内部の敵」といった残余、〈残りもの〉、おぞましいものを作り出し、それらを排除しつつも含み込むのか。現在最も注目されている哲学者が、デリダと民主主義、メルロ=ポンティと肉の共同体、今日のエピデミックの経験などとともに、ラディカルに「政治的身体論」を展開する。

ジャコブ・ロゴザンスキー(著)、松葉祥一(編訳)、本間義啓(訳)。

AI監獄ウイグル ジェフリー・ケイン(著/文) - 新潮社 | 版元ドットコム

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784105072612

新疆ウイグル自治区は米中テック企業が作った「最悪の実験場」だった。DNA採取、顔と声を記録する「健康検査」、移動・購入履歴ハッキング、密告アプリ――そしてAIが「信用できない人物」を選ぶ。「デジタルの牢獄」と化したウイグルの恐るべき実態は、人類全体の未来を暗示するものだった。少女の危険な逃避行を軸に、圧倒的な取材力で描き出す衝撃の告発。

ジェフリー・ケイン(著)、濱野大道(翻訳)。

政治宣伝

政治宣伝
  • 『政治宣伝』
  • ジャン=マリー・ドムナック 著、小出峻 訳
  • 筑摩書房
  • 2022.10
  • ISBN: 9784480511508
  • ちくま学芸文庫 ; ト23-1
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年8月20日取得)

ナチス・ドイツ占領期のフランス、プロパガンダが最も強力であった時代に青年期を過ごした著者は、民主主義のためにこそ宣伝が必要だと説くー。本書では、まずレーニン型・ヒトラー型それぞれの宣伝方式を検討し、「単純化し、敵を一つだけにしぼる定則」、表現を変えて繰り返す「オーケストレーションの定則」、同調圧力を利用する「全員一致と感染の定則」といった宣伝の諸パターンを示してその負の側面に警鐘を鳴らす。しかし同時に、宣伝は個人の意見の公表を促し、それを保護する役割をも担うとした。プロパガンダが忌避される現代において、その功罪を簡明に説いた名著。

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