2022年12月9

政治宣伝

政治宣伝
  • 『政治宣伝』
  • ジャン=マリー・ドムナック 著、小出峻 訳
  • 筑摩書房
  • 2022.10
  • ISBN: 9784480511508
  • ちくま学芸文庫 ; ト23-1
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年8月20日取得)

ナチス・ドイツ占領期のフランス、プロパガンダが最も強力であった時代に青年期を過ごした著者は、民主主義のためにこそ宣伝が必要だと説くー。本書では、まずレーニン型・ヒトラー型それぞれの宣伝方式を検討し、「単純化し、敵を一つだけにしぼる定則」、表現を変えて繰り返す「オーケストレーションの定則」、同調圧力を利用する「全員一致と感染の定則」といった宣伝の諸パターンを示してその負の側面に警鐘を鳴らす。しかし同時に、宣伝は個人の意見の公表を促し、それを保護する役割をも担うとした。プロパガンダが忌避される現代において、その功罪を簡明に説いた名著。

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このゲームにはゴールがない

このゲームにはゴールがない
  • 『このゲームにはゴールがない : ひとの心の哲学』
  • 古田徹也 著
  • 筑摩書房
  • 2022.10
  • ISBN: 9784480843272
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年8月20日取得)

ウィトゲンシュタインとスタンリー・カヴェル。ふたりの哲学者の議論を手掛かりに、ひとの心というものに迫る。懐疑論の悲劇を乗り越え、人間と関わりつづける勇気をくれる、古田哲学のあらたな一歩。

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弁論の世紀

弁論の世紀
  • 『弁論の世紀 : 古代ギリシアのもう一つの戦場』
  • 木曽明子 著
  • 京都大学学術出版会
  • 2022.10
  • ISBN: 9784814004331
  • 学術選書 ; 106
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年8月20日取得)

訴訟中毒といわれた古典期アテナイにおいて、法廷弁論で勝利を収めることは生きるための必須条件であった。前半では現存する私訴弁論を題材に、当時の市井の人々の生きざまを紹介する。後半では当時の有数の弁論家デモステネス、アイスキネスが、北より迫り来るマケドニアの脅威の前に反マケドニア・親マケドニアを代表し、弁論の火花を散らす。社会の縮図といわれた法廷での抗争と時代の推移とを、ときに軽妙な筆致で活写する。

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日本の都市化

日本の都市化
  • 『日本の都市化 : 刈谷の工業と政治1872-1972年』
  • Gary D. Allinson、柴田みつ子 訳
  • 丸善プラネット
  • 2022.10
  • ISBN: 9784863455092
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年8月20日取得)

1975年刊行の『Japanese Urbanism:Industry and Politics in Kariya,1872-1972』の完全日本語訳。本書のテーマである刈谷市は1972年の時点で人口9万人、その多くがトヨタ系大企業数社に雇用されている。1922年、トヨタは刈谷の地域社会に初めて、その名を登場させた。以来、トヨタは刈谷の経済の命運に大きな影響を及ぼしてきた。小規模繊維工場としてのささやかな創業から世界最大企業の1つとなるまでの成長過程を織り込み、アリンソン氏はトヨタの歴史、トヨタと他の日本企業との関係、トヨタの経営および労務、地方政治におけるトヨタの役割を解明する。本書は日本の政治経済に関するこれまでの伝統的な見方に対して、控えめではあるが、新鮮な視点を提議する。しばしば無機的になりがちな日本の「近代化」論に実像を吹き込み、日本歴史学の一般的概念に再検討を迫る。従って、本書は特に歴史学者が興味を抱くであろう。同時に地域研究をテーマとする文化人類学者・社会学者、あるいは都市政治・政治変遷の研究者、比較労使関係の専門家、企業史や経済発展を研究する経済学者にとっても、興味の尽きない内容となっている。

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陰謀論

陰謀論
  • 『陰謀論 : 民主主義を揺るがすメカニズム』
  • 秦正樹 著
  • 中央公論新社
  • 2022.10
  • ISBN: 9784121027221
  • 中公新書 ; 2722
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年8月20日取得)

ネット上の陰謀「Qアノン」を妄信する人々によって引き起こされたアメリカ連邦議会襲撃は、世界を震撼させる事件であった。21世紀の今、荒唐無稽な言説が多くの人に信じられ、政治的影響力すら持つのはなぜか。本書は、実証研究の成果に基づき、陰謀論受容のメカニズムを解説。日本で蔓延する陰謀論の実態や、個人の政治観やメディア利用との関連、必要なリテラシーなどを交え、「民主主義の病」への対抗法を指南する。

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フォビアがいっぱい

フォビアがいっぱい
  • 『フォビアがいっぱい : 多文化共生社会を生きるために』
  • 高山陽子 編
  • 春風社
  • 2022.9
  • ISBN: 9784861108310
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年8月20日取得)

社会の多様性が認められるようになるにつれ、異なる他者への恐怖や嫌悪も生まれていった。他人や自分に向けられる憎悪=「フォビア」とは何か、それを克服するにはどうすればよいかを考える。

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