メディア26

明治・大正・昭和の時代劇メディアと時代考証

明治・大正・昭和の時代劇メディアと時代考証
  • 『明治・大正・昭和の時代劇メディアと時代考証』
  • 大石学, 時代考証学会 編
  • 勉誠社
  • [2023.2]
  • ISBN: 9784585320258
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年8月30日取得)

多くの記録が残され、我々の身近な人々が生きていた明治・大正・昭和。現在に近い時代を考証する困難性はどこにあるのか。そして、史実に沿うノンフィクションにおいても時代考証が求められるのはなぜか。近現代史とノンフィクションにおける考証実務や作品の考察から、虚構と現実の間を埋めるという重要な役割を持つ「時代考証」がもつ可能性の広がりを考える。

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メディアの生成

メディアの生成
  • 『メディアの生成 : アメリカ・ラジオの動態史』
  • 水越伸 著
  • 筑摩書房
  • 2023.2
  • ISBN: 9784480511669
  • ちくま学芸文庫 ; ミ28-1
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年8月30日取得)

メディアの近未来を予測するとき、ラジオの歴史から学ぶことは多い。20世紀が幕を開けた頃、電波を用いたコミュニケーション領域=無線は、最新のニュー・メディアだった。そこから徐々にラジオ放送が産業として編成され、マス・メディアとして確立し、日々絶え間なく放送される番組が人々の生活文化を形成していくことになる。本書は20世紀初頭から半ばまでのアメリカにおけるラジオの動向を通じ、メディアが経験した地殻変動や、近代社会における文化の諸相に迫る。インターネット登場前夜に書かれた名著に、新章を増補した待望の文庫版。

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メディアは「貧困」をどう伝えたか

メディアは「貧困」をどう伝えたか
  • 『メディアは「貧困」をどう伝えたか : 現場からの証言:年越し派遣村からコロナショックまで』
  • 水島宏明 著、湯浅誠 [ほか] 証言
  • 同時代社
  • 2023.2
  • ISBN: 9784886839381
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年8月26日取得)

テレビ報道からSNSまでー。「貧困」の実相は伝わっているのか?「ネットカフェ難民」「派遣村」「コロナ貧困」などの現場を取材してきた著者が、「貧困報道」の変遷を詳細に分析し、問う。そして、支援活動の当事者やその活動を伝えるジャーナリストらの証言を通して、高度成長期以降の日本社会に巣くう病理に迫る!

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メディア地質学

メディア地質学
  • 『メディア地質学 : ごみ・鉱物・テクノロジーから人新世のメディア環境を考える』
  • ユッシ・パリッカ 著、太田純貴 訳
  • フィルムアート社
  • 2023.2
  • ISBN: 9784845919291
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年9月1日取得)

人類は石油を掘り、スマホは化石になる。物質という視点や長大な時間から現代のメディア状況を捉え直す、気鋭の研究者によるハードでドライなメディア文化論。ポストヒューマンや新しい唯物論にも接続するパースペクティヴから傍若無人な人新世(Anthrobscene)を看破するー。

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混淆する戦前の映像文化

混淆する戦前の映像文化
  • 『混淆する戦前の映像文化: 幻燈・玩具映画・小型映画』
  • 福島可奈子/著
  • 思文閣出版
  • 2022/12/28
  • ISBN: 9784784220465

戦前の日本には、映画館以外の場所で利用された「非劇場型」の映像機器が多種多様に存在していた。ときに家庭の娯楽として、ときに学校や宗教施設で教育目的に受容されていたそれらは、今では衰退し忘れ去られて久しい。
本書では、その実態を掘り起こすため著者自身が十数年にわたって調査・分析し、撮影した明治~昭和(戦前期)のスライドやフィルム、映写機器等の一次資料を豊富に組み込み、戦前期日本で幻燈や玩具映画、齣フィルム、小型映画などの雑多なメディアが入り混じりながら技術的・産業的に発展・回帰・衰退していくさまを明らかにする。
デジタル一元化の時代に、傍流として置いてきた「異形」の数々を拾い上げる「メディア考古学」的実践の書。

-- 混淆する戦前の映像文化 福島可奈子(著/文) - 思文閣出版 | 版元ドットコム

メディアと感情の政治学

メディアと感情の政治学
  • 『メディアと感情の政治学』
  • カリン・ウォール=ヨルゲンセン/著、三谷文栄/翻訳、山腰修三/翻訳
  • 勁草書房
  • 2020/11/30
  • ISBN: 9784326351800

怒り、愛情、恐怖……。感情がメディアを駆けめぐる。SNSや、一見「客観的」なニュースにさえもあふれる「感情」を鋭く分析する! 
ポピュリスト政治家がソーシャルメディアを通じてあおる「怒り」、災害報道に私たちが寄せる「共感」。メディアを通じて喚起され、共有される感情をどうとらえればいいのか。記者が取材する中で行う感情労働から、SNSが気づかぬうちに私たちの感情を管理するメカニズムまで、新たな視点でメディアと感情の関係に斬り込む。

-- メディアと感情の政治学 カリン・ウォール=ヨルゲンセン(著/文) - 勁草書房 | 版元ドットコム

政治宣伝

政治宣伝
  • 『政治宣伝』
  • ジャン=マリー・ドムナック 著、小出峻 訳
  • 筑摩書房
  • 2022.10
  • ISBN: 9784480511508
  • ちくま学芸文庫 ; ト23-1
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年8月20日取得)

ナチス・ドイツ占領期のフランス、プロパガンダが最も強力であった時代に青年期を過ごした著者は、民主主義のためにこそ宣伝が必要だと説くー。本書では、まずレーニン型・ヒトラー型それぞれの宣伝方式を検討し、「単純化し、敵を一つだけにしぼる定則」、表現を変えて繰り返す「オーケストレーションの定則」、同調圧力を利用する「全員一致と感染の定則」といった宣伝の諸パターンを示してその負の側面に警鐘を鳴らす。しかし同時に、宣伝は個人の意見の公表を促し、それを保護する役割をも担うとした。プロパガンダが忌避される現代において、その功罪を簡明に説いた名著。

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クルーハウスの秘密

クルーハウスの秘密
  • 『クルーハウスの秘密 : 第一次世界大戦の英国プロパガンダ戦争の内幕』
  • キャンベル・スチュアート 著、松田あぐり, 小田切しん平 訳
  • 緑風出版
  • 2022.9
  • ISBN: 9784846122140
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年8月22日取得)

第一次世界大戦で大英帝国が遂行した対敵プロパガンダ戦争の物語。

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フェミニズムとレジリエンスの政治

フェミニズムとレジリエンスの政治
  • 『フェミニズムとレジリエンスの政治 : ジェンダー、メディア、そして福祉の終焉』
  • アンジェラ・マクロビー 著、田中東子, 河野真太郎 訳
  • 青土社
  • 2022.9
  • ISBN: 9784791774913
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年8月19日取得)

「仕事も家庭もあきらめないで、すべてを手に入れましょう」「欠点を受け容れ、粘り強く立ち直りましょう」「福祉に頼るのはだらしなさの証拠です」「あんなふうになりたくないでしょう?」-映画、雑誌、テレビにSNSと、至るところから絶え間なく響く呼びかけに駆り立てられ、あるいは抑えつけられる女性たちの生。苛烈な「自己責任」の時代を生きる女性たちに課された幾重もの抑圧をさまざまな文化事象の分析を通じて鋭く抉り出す。一九九〇年代以後のフェミニズム理論を牽引してきた著者の到達点にして、待望の初邦訳書。

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日本のカーニバル戦争

日本のカーニバル戦争
  • 『日本のカーニバル戦争 : 総力戦下の大衆文化1937-1945』
  • ベンジャミン・ウチヤマ [著]、布施由紀子 訳
  • みすず書房
  • 2022.8
  • ISBN: 9784622095231
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年8月19日取得)

総動員令が発令されても、「臣民」は息をひそめ、ただ同調したわけではない。統制が厳しくなるにつれ、大衆は無遠慮、不謹慎、価値倒錯的な行動さえとるようになり、メディアもそれを煽ったのだ。日中戦争の従軍記者は、戦場での「百人斬り競争」をこぞって報じ、銃後はその記事に飛びついて、文字通り「消費」した。「スリル」という日本語も、この頃生まれた。20世紀初頭のロシアの文学理論家バフチンは、このような状況を「カーニバル」と呼んだ。社会の通常のルールが一時的に適用されなくなり、既存の階層構造が壊されて平準化する、過渡的な瞬間のことだ。そこでは強者が貶められ、弱者や一癖ある者がコミュニティの「カーニバル王」に祭りあげられる。こうして「カーニバル戦争」は「大衆に、鬱積した不満を吐き出すセラピー効果のある通気口を提供」した。その象徴的な存在として本書が取り上げるのは、(1)「スリル・ハンター」となった従軍記者、(2)高給取りの軍需工場の職工、(3)兵隊(帰還した傷病兵を含む)、(4)映画スター(総力戦のチアリーダーも務めた)、(5)少年航空兵(戦争末期には特攻隊員に)。著者は日本の近現代史を専門とする、アメリカの気鋭の歴史学者。膨大な量の当時の新聞雑誌からの引用(軍国少年の投書や柳屋ポマードの広告まで)を土台とした、「消費者=臣民」の具体的な描写に、読者は魅了されるだろう。

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〈サラリーマン〉のメディア史

〈サラリーマン〉のメディア史
  • 『〈サラリーマン〉のメディア史』
  • 谷原吏 著
  • 慶應義塾大学出版会
  • 2022.8
  • ISBN: 9784766428322
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年7月16日取得)

大衆化と差異化「普通の人々」の昭和・平成を描く。「サラリーマン」という戦後の成人男性の典型的な表象が揺らぎつつある昨今。昭和・平成の映画、雑誌、ドラマ、漫画など…。サラリーマンがサラリーマンをまなざすメディアの分析を通じ、大衆化と差異化という視点から、日本社会を支える“普通の人々”の通史を描く。

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ラジオの戦争責任

ラジオの戦争責任
  • 『ラジオの戦争責任』
  • 坂本慎一 著
  • 法藏館
  • 2022.7
  • ISBN: 9784831826367
  • 法蔵館文庫 ; さ4-1
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年7月12日取得)

なぜあの戦争は起こったのか。なぜ「終戦記念日」は八月十五日なのか。そこには、当時最強のマスメディア・ラジオの存在があったー。放送を軌道に乗せるために始まった初期の仏教講話の時代から「玉音放送」に至る歴史を五人の人物伝によってひもとき、日本が戦争を拡大させていった経緯と、またたく間に終戦を受け入れた背景に見え隠れする「日本特有の事情」を描き出す。これまでの昭和史研究の“盲点”を突いた好著。

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