日本人の読書

  • 『日本人の読書 : 古代・中世の学問を探る』
  • 佐藤道生 著
  • 勉誠社
  • 2023.9
  • ISBN: 9784585390336
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2025年9月4日取得)

古代・中世の日本において、書物を読み、解釈し、伝えていくことは、限られた人びとにのみ許される特権的な営みであった。 特に中国大陸ないしは朝鮮半島経由で伝えられた漢籍(漢語で書かれた書物)は、国家を支える政治や法、さらには思想や文化体系を伝える最先端のものとして重要視された。 中国の文化全般を学ぶことを目的としたこれらの学問ー漢学ーは、国家の制度のなかにも位置付けられ、それを担う家では、書写・刊行さ …

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穀物の世界史

  • 『穀物の世界史 : 小麦をめぐる大国の興亡』
  • スコット・レイノルズ・ネルソン 著、山岡由美 訳
  • 日経BP日本経済新聞出版
  • 2023.10
  • ISBN: 9784296115358
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2025年9月4日取得)

《戦争や革命勃発の背後にアメリカ産小麦の存在ーー》 19世紀初頭より帝政ロシアは,ウクライナの黒海に面したオデーサの活況を呈する港を通じて,ヨーロッパの大部分に食糧を供給していた。しかし,アメリカ南北戦争の後,大量のアメリカ産小麦が大西洋を渡ってヨーロッパに押し寄せるようになり,食糧価格は急落した。安価な外国産穀物は,ドイツとイタリアの台頭,ハプスブルク家とオスマン帝国の衰退,そしてヨーロッパ各国 …

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より良い世界のためのデザイン

  • 『より良い世界のためのデザイン : 意味、持続可能性、人間性中心』
  • ドン・ノーマン 著、安村通晃, 伊賀聡一郎, 岡本明 訳
  • 新曜社
  • 2023.10
  • ISBN: 9784788518278
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2025年9月4日取得)

モノを超えて、人々の行動を変えるためのデザインへ! 急速な技術革新の一方、気候変動や地球環境の汚染、行き過ぎた資本主義などの危機に直面している。政治・経済を含む何世紀にもわたってデザインされた実践の結果だ。『誰のためのデザイン?』等のベストセラー著者による、人間性中心の、意味のある、持続可能な、我々の行動を変えるためのデザインの提言。 日本語版への序文 パート1 人工的ーー見るものほとんどすべては …

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立法者・性・文明

  • 『立法者・性・文明 : 境界の法哲学』
  • 谷口功一 著
  • 白水社
  • 2023.10
  • ISBN: 9784560093764
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2025年9月4日取得)

この20年間はどんな時代だったのか? 浮かび上がってくるのは、「公共性」・「性」・「文明」という巨大な問題群だ。 著者は第一論集『ショッピングモールの法哲学』で、1970年代以降の政治理論、とりわけ正義論の枠組みを「郊外」という具体的な場で再考してみせた。社会の境界で考えるという基本姿勢は第二論集である本書でも変わらない。 著者の大きな転換点となったのは2003年のいわゆる「性同一性障害」特例法の …

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装いの不自由

装いの不自由
  • 『装いの不自由』
  • 倉本香, 森田美芽, 沼田千恵, 上田章子, 岡村優生
  • 萌書房
  • 2023.10
  • ISBN: 9784860651633
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2025年9月4日取得)

私って誰? 自分って何?-この服いったい誰が決めたの?! 鏡の前でいつもモヤモヤ……。この違和感の正体に迫ります。 たかがファッション/されどファッションの間にある性と美との強力な癒着が,特に女性にとっての枷となっていることをやさしく説いた気づきのための一冊。ジェンダー・スタディーズへの手引書としても格好の,男性にも読んでほしい今よりちょっとだけ深く考えるための書。 はじめにー女神の挨拶ー 第1 …

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発達障害を人類学してみた

発達障害を人類学してみた
  • 『発達障害を人類学してみた』
  • 照山絢子 著
  • 診断と治療社
  • 2023.11
  • ISBN: 9784787826220
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2025年9月3日取得)

日本における発達障害とは? 発達障害はどこからやってきて,いま増えている(?)のか? 精神科医は何を思って診察しているのか? 子どもたちはどうやって過ごしている? 母親たちの苦悩とは? 学校・療育の先生はどこをみている? 発達障害の大人たちが感じていることは? 「発達障害」をとりまくあらゆる人々の言葉や経験が集まり,「人類学」の本になりました. いつもとちょっと違う視点で,発達障害をみつめてみませ …

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メディア・リミックス

  • 『メディア・リミックス : デジタル文化の〈いま〉を解きほぐす』
  • 谷島貫太, 松本健太郎 編著
  • ミネルヴァ書房
  • 2023.11
  • ISBN: 9784623096213
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2025年9月3日取得)

[カバー袖] 本書では、デジタル技術が飛躍的に進歩した90年代以降に生じた大きな変動を一つの境目とみなし、デジタル文化をめぐっての〈ビフォー〉と〈アフター〉のコントラストに着目。その上で、いつ、どこで、どの領域でメディアをめぐるミクスチャーが成立し、それがリミックスされ、〈ビフォー〉と〈アフター〉を生成したのか。そのプロセスを追うことで、いま私たちの目前で起きているデジタル文化の変容を立体的に浮か …

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人種差別の習慣

  • 『人種差別の習慣 : 人種化された身体の現象学』
  • ヘレン・ンゴ 著、小手川正二郎, 酒井麻依子, 野々村伊純 訳
  • 青土社
  • 2023.11
  • ISBN: 9784791775958
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2025年9月3日取得)

日常に織り込まれた差別とは 差別を体現する行動や仕草は、日常生活に知らぬ間に入り込んでいる。それは差別される者にしか気づかれない。誰もが意図せずに行ってしまう/向けられている可能性を孕む「習慣的な人種差別」。メルロ=ポンティの現象学に軸を据えながら、差別する・される身体の多様なありようを明らかにする。マジョリティのまなざしを捉え直すための必読書。

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道徳的に考えるとはどういうことか

  • 『道徳的に考えるとはどういうことか』
  • 大谷弘 著
  • 筑摩書房
  • 2023.10
  • ISBN: 9784480075864
  • ちくま新書 ; 1753
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2025年9月3日取得)

「正しさ」はいかにして導かれるか。非主流派倫理学の立場からプラトン、ウィトゲンシュタイン、槇原敬之らの実践を検討し、道徳的思考の内奥に迫る哲学的探究。 それは、「価値観の押しつけ」ではない。 思考とは、理性、感情、想像力を総動員する活動だ。 その多様で奥深い内実に迫る哲学的探究! その考えは正しいか正しくないか、あるいはそれをすべきか否かーー。私たちは日々、様々な道徳的判断を迫られ、あるときは自然 …

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失われた〈重商主義〉の探求

  • 『失われた〈重商主義〉の探求 : ジェイムズ・ステュアートの商業・利潤・貨幣』
  • 塩見由梨 著
  • 白水社
  • 2023.11
  • ISBN: 9784560093917
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2025年9月3日取得)

経済学の歴史は、自由主義と重商主義の争いの歴史であるとも言われる(ロドリック『貿易戦争の政治経済学』)。資本主義の機能不全が指摘される昨今、重商主義への関心はこれまで以上に高まっている。 この重商主義を体系的に総括したとされるのが、本書の主人公ジェイムズ・ステュアート(1713-1780)である。その『経済学原理』(1767年)を丹念に読み解きながら、重商主義を捉え直すのが本書である。 ステュアー …

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エッセンシャルワーカー

  • 『エッセンシャルワーカー : 社会に不可欠な仕事なのに、なぜ安く使われるのか』
  • 田中洋子 編著
  • 旬報社
  • 2023.11
  • ISBN: 9784845118496
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2025年9月2日取得)

スーパー従業員、保育士、ごみ収集作業員、看護師、介護士、トラックドライバー…社会にとって不可欠な仕事(エッセンシャルワーク)の待遇はなぜこんなにも悪いのか。あまり知られていないそれらの仕事の実態から、なぜ待遇悪化が起きているのか、それが私たちの社会にどう跳ね返ってくるのかをあきらかにする。エッセンシャルワーカーの国際比較を通じて、現状を変えていくためのヒントも提言。 序章 知られていないエッセンシ …

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スーザン・ソンタグ

  • 『スーザン・ソンタグ : 「脆さ」にあらがう思想』
  • 波戸岡景太 著
  • 集英社
  • 2023.10
  • ISBN: 9784087212846
  • 集英社新書 ; 1184
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2025年9月2日取得)

“反解釈・反写真・反隠喩”で戦争やジェンダーといった多岐にわたる事象を喝破した、批評家スーザン・ソンタグ。あらゆる脆さにあらがう、その「カッコよさ」は、しかし生誕から九〇年を迎え、忘れかけられている。本書は「“キャンプ”についてのノート」で六〇年代アメリカの若きカリスマとなったデビューから、「9・11事件」への発言で強烈なバッシングの対象になった晩年までの生涯とともに、ソンタグという知性がなぜ読者 …

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