文学7

文学とテクノロジー

  • 『文学とテクノロジー : 疎外されたヴィジョン』
  • ワイリー・サイファー 著、野島秀勝 訳
  • 白水社
  • 2023.5
  • ISBN: 9784560093511
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年6月20日取得)

実験室は十九世紀が生んだもう一つの人工楽園だった。芸術に「科学の正確さ」を求めた自然主義者はもちろん、純粋な美を目指した象徴主義者やデカダン派に至るまで、十九世紀の芸術家たちは「美のテクノロジー」に憑かれていた。マラルメはすべてを計算して詩から偶然を排除せんとし、フローベールは考古学的考証に耽り、ゾラは芸術家は現象をうつす写真家でなければならないと説いた。産業社会に反逆、あるいは逃避したはずの作家たちが、実は彼らの忌避したテクノロジー思考に支配されていたことをあばき、近代における「方法の制覇」「視覚の専制」、そこから生じる距離と疎外の問題を論じて、文化史の革命的書き換えを成し遂げた名著。待望の復刊。

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文學の実効

文學の実効
  • 『文學の実効 : 精神に奇跡をもたらす25の発明』
  • アンガス・フレッチャー 著、山田美明 訳
  • CCCメディアハウス
  • 2023.4
  • ISBN: 9784484222318
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年2月5日取得)

人は、物語に救われてきた。なぜ?世界文学を人類史と脳神経科学で紐解く。米国では出版権が6桁競売に。文理融合の教養書、上陸。

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フェイク・スペクトラム

フェイク・スペクトラム
  • 『フェイク・スペクトラム : 文学における〈嘘〉の諸相』
  • 納富信留, 明星聖子 編
  • 勉誠社
  • [2022.12]
  • ISBN: 9784585390152
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年10月8日取得)

嘘、偽り、騙し、騙り…否定的な響きをもつこれらの言葉・現象を、私たちは真摯に考えてきたことがあっただろうか?「嘘も方便」という表現からも捉えられるように、社会におけるこれらの行為は多義的な面を持ち合わせている。そして、言葉のいとなみが広がる文学の世界には、「フェイクする存在」としての人間が活写されている。中世から現代にいたる、洋の東西を越えた11の事例を考察することにより、「フェイク」という問題の多面性と本質を浮かび上がらせる画期的な書!

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文学と国柄

文学と国柄
  • 『文学と国柄 : 一九世紀日本における文学史の誕生』
  • エマニュエル・ロズラン [著]、藤原克己, 鈴木哲平 訳
  • 岩波書店
  • 2022.12
  • ISBN: 9784000615709
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年10月15日取得)

19世紀の日本において、時代の要請と社会の動向の複雑な作用の交錯のうちに、青年たちはいかにして文学史を作り上げていったのか。最初の日本文学史の構想とその生成過程を、1880年代当時の東京大学文学部の史料精査と、そこで学び育った研究者たちの著作の分析を通して考究する。

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変革する文体

変革する文体
  • 『変革する文体 : もう一つの明治文学史』
  • 木村洋 著
  • 名古屋大学出版会
  • 2022.12
  • ISBN: 9784815811082
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年10月13日取得)

小説中心主義を脱し、政論・史論から翻訳・哲学まで、徳富蘇峰を起点にして近代の「文」の歩みを辿りなおし、新興の洋文脈と在来の和文脈・漢文脈の交錯から、それまでにない人間・社会像や討議空間が形づくられる道程をつぶさに描いた意欲作。

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狂気・言語・文学

狂気・言語・文学
  • 『狂気・言語・文学』
  • ミシェル・フーコー [著]、アンリ=ポール・フリュショー, ダニエーレ・ロレンツィーニ, ジュディット・ルヴェル 校訂・解題、阿部崇, 福田美雪 訳
  • 法政大学出版局
  • 2022.9
  • ISBN: 9784588011481
  • 叢書・ウニベルシタス ; 1148
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年8月19日取得)

狂気、言語、文学は、長らくフーコーの思考の中心的な位置を占めていた。社会や文明における狂人の位置づけ、バロック演劇、アルトーやルーセルの作品に見られる狂気と言語の関係、文学と言語外的なもの、バルザックやフローベール、そして文学分析と構造主義。問いを絶えず組み立て直し、これらの主題系を照らし出す新たな光が、フーコーの思考の新たな射程と可能性を提示する。本邦初訳!

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小説のフィクショナリティ

小説のフィクショナリティ
  • 『小説のフィクショナリティ : 理論で読み直す日本の文学』
  • 高橋幸平, 久保昭博, 日高佳紀 編
  • ひつじ書房
  • 2022.8
  • ISBN: 9784823411625
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年8月19日取得)

人はなぜ虚構の物語にリアリティを感じるのか。フィクションとファクトの境界はどこに引かれるのか。分析美学の影響下に、ポスト構造主義以降の文学・芸術理論を形成しつつあるフィクション論。欧米の主要な理論的アプローチを概観しながら日本独自の「フィクショナリティ」を照射し、近現代小説の新たな読みを提案する。

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