〈ほんもの〉という倫理

〈ほんもの〉という倫理
  • 『〈ほんもの〉という倫理 : 近代とその不安』
  • チャールズ・テイラー 著、田中智彦 訳
  • 筑摩書房
  • 2023.3
  • ISBN: 9784480511607
  • ちくま学芸文庫 ; テ16-1
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年4月12日取得)

近代社会に特有の、三つの不安がある。第一に、個人主義により道徳の地平が消失すること。第二に、費用対効果の最大化を目的とする道具的理性が社会の隅々にまで浸透すること。第三に、「穏やかな専制」が訪れて人々が自由を喪失し、政治的に無力になること。著者はこれらの不安の由来と根拠をあらためて問い質し、近代の道徳的理想、すなわち「“ほんもの”という倫理」の回復こそが、よりよい生と未来を切り拓くための闘争を可能にすると説く。現代を代表する政治哲学者が、その思考のエッセンスを凝縮した名講義。

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