文学の政治

文学の政治
  • 『文学の政治』
  • ジャック・ランシエール 著、森本淳生 訳
  • 水声社
  • 2023.6
  • ISBN: 9784801007079
  • 批評の小径
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年12月12日取得)

詩人と労働者を
分割=分配パルタージュするもの
「文学の政治」とは、作家が行う政治活動や、その作品の政治的側面をいうのではない。《文学は文学として政治を行う》のであるーー
エクリチュールの民主主義が成立する近代以降、《文学》によってラディカルな次元で可能となる既存の「分割=分配パルタージュ」への異議申し立てを提示する、メタ・ポリティークの詩学。
《政治的活動によって感性的なものの分割=分配パルタージュはかたちを変える。公共の舞台に新たな対象と主体が導入され、見えなかったものが見えるようになり、騒々しい動物が話す存在として耳を傾けられるようになる。「文学の政治」が含意するのは、文学は文学として、こうした空間と時間、見えるものと見えないもの、言葉と雑音の切り分けに介入する、ということである。》(本書より)
1 仮説
文学の政治
文学的誤解
2 人物
エンマ・ボヴァリーの処刑ーー文学、民主主義、医学
戦場にてーートルストイ、文学、歴史
闖入者ーーマラルメの政治
ベルトルト・ブレヒトの悦ばしき知識
ボルヘスとフランス病
3 交錯
窓から入ってくる真理ーー文学的真理、フロイト的真理
歴史家、文学、伝記ジャンル
哲学者における詩人ーーマラルメとバディウ
原註
訳註
索引
訳者あとがき

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