見知らぬ者への贈与

見知らぬ者への贈与
  • 『見知らぬ者への贈与: 贈与とセキュリティの社会学』
  • 小幡正敏/著
  • 武蔵野美術大学出版局
  • 2023/02/07
  • ISBN: 9784864631532

パンデミック、そして終わりの見えない破壊と殺戮。行き詰まり閉塞した今だからこそ、マルセル・モースの贈与論の読み解きを通して、来るべき新しい社会のシステムを模索する。
1923-24年モースは贈与論を発表し、当時整備され始めた各種の社会保険に大きな期待を寄せた。第一次世界大戦とロシア革命によって多くのものが失われ、社会のシステムが大きく揺らいだ時代だった。同時にモースはまたボリシェヴィズムへの危惧を表明し、大衆自らの積極的な参加を伴う市場の意義と「協働」を論じた。現代の協同組合、そしてNPO、NGOなどに繋がる「協働」のあり方を通して、社会の再構築と連帯を問う。

-- 見知らぬ者への贈与 小幡 正敏(著/文) - 武蔵野美術大学出版局 | 版元ドットコム