文学と国柄

文学と国柄
  • 『文学と国柄 : 一九世紀日本における文学史の誕生』
  • エマニュエル・ロズラン [著]、藤原克己, 鈴木哲平 訳
  • 岩波書店
  • 2022.12
  • ISBN: 9784000615709
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年10月15日取得)

19世紀の日本において、時代の要請と社会の動向の複雑な作用の交錯のうちに、青年たちはいかにして文学史を作り上げていったのか。最初の日本文学史の構想とその生成過程を、1880年代当時の東京大学文学部の史料精査と、そこで学び育った研究者たちの著作の分析を通して考究する。原著は第22回渋沢・クローデル賞受賞。
 読者に
 日本語版に寄せて
 凡例
 序
第一章 一九世紀における日本文学の範囲
 第一節 ロニーの「日本人の文学」(一八八三)とアストンの『日本文学史』(一八九九)
 第二節 内包と外延
 第三節 一九世紀半ばにおける潜在的な文学コーパス
  1 学問の対象としての中国古典 
  2 文章
  3 日本の正典的テクスト
  4 「雅」と“文学的”創作
  5 俗なる「遊芸」の世界
   「遊芸」に属する中国文学
   江戸時代の小説
   ノンフィクション
   庶民的な詩
  6 語り物と劇場
 第四節 読書と読者 
第二章 最初の国文学史の生成過程(一八九〇年
 第一節 著者たち
  1 大志を抱く青年たち
  2 グループとしての肖像
 第二節 東京大学文学部
  1 和漢文学科
   教育課程
   教授陣
  2 古典講習科
   設置の経緯
   教授陣
   教科内容
 第三節 学生たちと教授陣
第三章 一八・一九世紀における歴史・文学・国民 - 比較文化的素描
 第一節 ヨーロッパの文学史の影響?
  1 西洋の書物との出会い
   文学史
   選集と論考
  2 日本人の先駆者はいない? 
  3 「影響」とその限界
 第二節 国民文学の歴史を可能にする諸条件 
  1 歴史
  2 国民
  3 文学
  4 一国の…文学の…歴史
 第三節 前近代日本における歴史、文学と国・国民
  1 近代的概念としての歴史・国民・文学の出現
  2 内在的発展の諸要素
   歴史
   国民
   文学
第四章 一八八〇年代の力学の中で
 第一節 「古代的秩序への回帰」の挫折
 第二節 漢学の復興
 第三節 ナショナル・アイデンティティの確立 
 第四節 出版・ジャーナリズム・教育
 第五節 公共圏と批判的言説
 第六節 文学創作の変容
第五章 日本文学のコーパスへ向けて(一八九〇年)
 第一節 上田万年の『国文学』
  1 文学者年表
  2 アンソロジー
   作者
   テクスト
   どんな詩が?
   どんな散文が?
  3 徳川時代後期
 第二節 芳賀と立花の『国文学読本』
 第三節 三上と高津の『日本文学史』
 第四節 博文館の『日本文学全書』
 第五節 古典文学と近代文学
 結論 芳賀矢一はギュスターヴ・ランソンか?
 注
 参考文献
 訳者あとがき

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