千葉県北東部には俗に「限界住宅地」「超郊外住宅地」、あるいは「限界ニュータウン」と呼ばれるような分譲地が数多く存在する。そのほとんどが1970年代半ばから80年代にかけて、投機目的で分譲されたミニ住宅地である。
首都近郊にありながら、交通利便性は悪く、生活インフラもあまり整っていない。 家屋よりも更地のほうが多く、住民の新陳代謝もあまり起こらない。 無住区画はどんどん荒れ地化していき、共同設備は劣化。住宅地は管理不全に陥っていく。
これは千葉県だけの問題なのか。 だれがこの状況を作っているのか──。
「限界ニュータウン」を訪ね歩きつづける著者が、 その誕生から現状をたどり、利活用と未来を考える。
吉川祐介著。