
- 『文化的持続可能性とは何か : 文化のゆるやかな共鳴を捉えるために』
- ナカニシヤ出版
- 2023.8
- ISBN: 9784779517280
- 出典:国立国会図書館書誌データ(2025年4月12日取得)
-- 文化的持続可能性とは何か | 楽天ブックス経済・社会・環境を文化から問い直す、
日本の事例に基づくポストSDGs時代の人文学論集!
人類学、民俗学、考古学を横断しながら、資本主義・消費社会の網目に完全には絡めとられない余白を見出し、生活空間を主体的かつ自律的に維持・運営するための文化を持続させる人々の営みを描き出す
●執筆者紹介(執筆順、*は編著者)
原 知章*(はら ともあき)
早稲田大学 人間科学学術院 教授
担当:序章
松田俊介(まつだ しゅんすけ)
東北芸術工科大学 芸術学部 歴史遺産学科 講師
担当:第1章
酒井貴広(さかい たかひろ)
早稲田大学 文学学術院 非常勤講師
担当:第2章
都築由理子(つづき ゆりこ)
早稲田大学 人間総合研究センター
招聘研究員
担当:第3章
大澤 誠(おおさわ まこと)
岡山大学 グローバル人材育成院 非常勤講師
担当:第4章
山越英嗣(やまこし ひでつぐ)
都留文科大学 文学部 比較文化学科 准教授
担当:第5章
序 章 文化的持続可能性とは何か
日本から問い直す 原 知章
1 はじめに
2 3本柱フレームワークの主流化
3 文化的持続可能性関連研究の展開
4 日本から/人文学からの応答
5 本書の構成
第1章 祭礼組織運営の人的課題と文化的持続可能性
栃木県日光市七里生岡神社大祭の事例から 松田俊介
1 はじめに
2 七里における生岡神社大祭
3 祭礼をめぐる状況変化
4 祭礼運営における文化の持続可能性
5 おわりに
第2章 地域とサイバー空間の相互作用に支えられる儀礼の文化的持続可能性
栃木市都賀町家中の鷲宮神社における強卵式の事例から 酒井貴広
1 はじめに
2 強卵式と先行研究
3 強卵式の中止と再開
4 サイバー空間における言説
5 結 論
6 おわりに
第3章 近世・近代の漆製品の消費にみる文化的持続可能性
物質文化の視点から 都築由理子
1 はじめに
2 『南関東の共有膳椀』からみる漆製品の様相
3 『関口日記』からみる漆製品の様相
4 百貨店機関雑誌『時好』『みつこしタイムス』『三越』からみる漆製品の様相
5 おわりに
第4章 農業新規参入者2人のイキカタに見る文化的持続可能性
経済・社会・環境という3本柱のバランスを考える 大澤 誠
1 はじめに
2 川口の農のあるイキカタと価値観
3 山田の農のあるイキカタと価値観
4 川口の価値観の構築過程
5 山田の価値観の構築過程
6 おわりに
第5章 文化的持続可能性への人類学からの応答
文化のゆるやかな共鳴を捉えるために 山越英嗣
1 はじめに
2 「持続可能な開発」と文化
3 持続可能性をめぐる近年の人類学的研究
4 地域の特性を重視した活性化
5 「外部」を取り込むことで生じる弊害
6 日本からの応答
7 おわりに:文化を共鳴させる