戦時下の〈文化〉を考える

  • 『戦時下の〈文化〉を考える : 昭和一〇年代〈文化〉の言説分析』
  • 松本和也 著
  • 思文閣出版
  • 2023.8
  • ISBN: 9784784220618
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2025年4月8日取得)

昭和戦前期、〈文化〉はどのように語られ、いかなる意味を担っていたのか──。
日中戦争開戦前、フランスを中心とする思想にアクセスできる文学者や哲学者にとって、〈文化〉は迫り来るファシズムに抵抗するための根拠だった。それからわずか数年、〈文化〉は多くの国民が関わり、太平洋戦争を支える旗印となっていった。本書では、この「文化の擁護」から「文化の建設」へと至る歴史的転回を、当時の膨大な言説の分析から検証した。
はじめにー〈文化〉を考える
序論─戦時下ー昭和一〇年代における〈文化〉
第一部 〈文化〉の通史ー変遷
第一章 世界化する〈文化〉-昭和一〇年前後の文化擁護国際作家会議/知的協力国際会議
第二章 大政翼賛会文化部長・岸田國士の〈文化〉論─昭和一〇年代前半の〈文化〉言説
第三章 日本文化/大東亜文化/世界文化─昭和一〇年代後半の〈文化〉言説
第二部〈文化〉の表徴ー各論
第四章 昭和一〇年代における地方文化(運動)言説─文学(者)を軸として
第五章 〈文化〉言説のなかの“近代ー西洋文化”─文化史としての「近代の超克」
第六章 太平洋戦争期の文化工作言説─南方・諸民族・大東亜共栄圏
総論ー日本文化の性格

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