文化メディアシオン

  • 『文化メディアシオン : 作品と公衆を仲介するもの』
  • ブリュノ・ナッシム・アブドラ, フランソワ・メレス 著、波多野宏之 訳
  • 白水社
  • 2023.7
  • ISBN: 9784560510599
  • 文庫クセジュ ; 1059
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2025年2月1日取得)

メディアシオンという言葉は、中世において、人と、人が近づくことのできない存在をとりもつ際に使われ、司祭やシャーマン、預言者は仲介者(メディアトゥール)と呼ばれた。1990年代半ばになると、この言葉は文化面でも使われ始め、2002年のフランスのミュゼに関する法律の改革計画に、「文化メディアトゥール」という名称が現れる。
美術館、博物館、歴史的建造物の展示パネルやオーディオガイド、劇場での字幕解説やワークショップといった活動は、文化メディアシオンと呼ばれる。こうした活動は多岐にわたるが、その目的は、多くの人に文化に触れてもらうことにある。
本書は、メディアシオンの概念、歴史、組織、財政問題、職業養成のほか、具体的な仕事内容や事例などを盛り込む。ソルボンヌ・ヌヴェル(パリ第三大学)で教鞭を執る二人の著者による待望の一冊。

 I メディアシオンー言葉からものへ
 II 政策としての文化メディアシオン
 III 文化メディアシオンの活動類型
 IV 芸術的、美的メディアシオンー形式と内容との関係
第一章 文化とメディアシオン
 I 文化は何に資するのか?
 II メディアシオン略史
 III 文化メディアシオンの諸戦略
第二章 メディアトゥールとその類縁
 I メディアシオンー形成途上の職能?
 II メディアトゥールとその他のもの
第三章 文化メディアシオンの仕事
 I 口頭によるメディアシオン
 II 諸技術を用いたメディアシオン
 III ワークショップおよび文化プロジェクト
第四章 メディアトゥールの道具
 I 研究方法と知識
 II ノウハウー文化プロジェクトの構想と実現
結論と展望
 訳者あとがき
 索引/文献/参考文献追補

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