日本の都市化

日本の都市化
  • 『日本の都市化 : 刈谷の工業と政治1872-1972年』
  • Gary D. Allinson、柴田みつ子 訳
  • 丸善プラネット
  • 2022.10
  • ISBN: 9784863455092
  • 出典:国立国会図書館書誌データ(2024年8月20日取得)

1975年刊行の『Japanese Urbanism:Industry and Politics in Kariya,1872-1972』の完全日本語訳。本書のテーマである刈谷市は1972年の時点で人口9万人、その多くがトヨタ系大企業数社に雇用されている。1922年、トヨタは刈谷の地域社会に初めて、その名を登場させた。以来、トヨタは刈谷の経済の命運に大きな影響を及ぼしてきた。小規模繊維工場としてのささやかな創業から世界最大企業の1つとなるまでの成長過程を織り込み、アリンソン氏はトヨタの歴史、トヨタと他の日本企業との関係、トヨタの経営および労務、地方政治におけるトヨタの役割を解明する。本書は日本の政治経済に関するこれまでの伝統的な見方に対して、控えめではあるが、新鮮な視点を提議する。しばしば無機的になりがちな日本の「近代化」論に実像を吹き込み、日本歴史学の一般的概念に再検討を迫る。従って、本書は特に歴史学者が興味を抱くであろう。同時に地域研究をテーマとする文化人類学者・社会学者、あるいは都市政治・政治変遷の研究者、比較労使関係の専門家、企業史や経済発展を研究する経済学者にとっても、興味の尽きない内容となっている。

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